Monument of Arts & Crafts

アーツ&クラフツの歴史的建築物









レッドハウス(ロンドン郊外)
 アーツ&クラフツ運動はこのレッドハウスから始まった。この家は、1858〜60年にウィリアム・モリスのために彼の友フィリップ・ウェッブが設計したもので、この家に住むにあたって、当時巷にあふれている大量生産品が粗悪なものばかりで自分の生活に豊かさを感じさせてくれるものは何ひとつないと気づいた彼は、仲間の芸術家たちと内装や家具などの製作を始めた。保存修理状態もよくアーツ&クラフツ運動のモニュメントとして、完成から150年近くを経た今もなお往時のままの美しい姿を保っている。

クラフツマン・ファームのクラブハウス
(ニューヨーク郊外)

 グスタフ・スティックリーは、モリスの理想にもとづいて、職人たちのユートピアを作ろうとした。 彼のまわりには木工師、銅細工師、革職人などが集まり、仕事をしながら、有機栽培をし、クラフツマンたちの学校も作ろうとした。アーツ&クラフツが流行を失いつつある中での無理な拡張がたたり、彼は破産。クラフツマンファームは人手に渡ったが、クラブハウスとその周辺を町が買い取り、現在はボランティアたちの手によって修復・保存されている。

ギャンブルハウス(ロスアンジェルス郊外)
 アーツ&クラフツの最高傑作の建築物のひとつ。グリーン兄弟によって設計されたこの家はギャンブル家の別荘として建てられた。外装から内装に至るまで隅々までクラフツマンシップが行きとどいており、家具などの調度品もすべてグリーン兄弟のデザイン。ステンドグラスやランプシェードはティファニースタジオ製。木材は、チーク、マホガニー、メープル、オークなどの厳選された無垢材にオイル仕上げと環境的にもエコロジー住宅の見本となるような作品である。現在、建築後初めての外装修復作業中。

   

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