Distinctive Apearance of Arts & Crafts

アーツ&クラフツの思想と特徴


モリスは機械の多用と大量生産によりもの作りにおけるクラフトマンシップと良識がいずれ消滅してしまうと唱え、当時の装飾は不要であり、その代わりにもっと丁寧に時間をかけて作れば間違いのないものができると信じていた。アーツ&クラフツ誕生の地、英国ではその特徴としてTruth To Materials、 Simple Forms、 Naturral Motifs、Vernacularの4つの基本があげられている。


Truth To Materials (素材への忠実さ)
第一のそして最も重要なポイントは素材へのこだわりと、その素材ををできるだけ自然のままに使い、それを最大限に生かすことである。

Simple Forms (素朴なフォルム)

シンプルなデザインはアーツ&クラフツの一番わかりやすい特徴である。彫刻や象嵌などの装飾を省き、素材と構造自体を表面に出しそれを意匠としている。

Natural Motifs (自然のモチーフ)

自然、特に植物はアーツ&クラフツの最も重要なモチーフである。モリス商会のテキスタイルや壁紙などはその代表作品である。

Vernacular (地域の特有性)
中世の手仕事への回帰というを目ざし、各地で工房やアトリエが設立されると共に、自然環境や伝統などその土地に根ざした地域性をデザインに取り入れるようになった。地元の職人が、その地域の素材を使い、その土地でしかできないものを作ろうという概念である。



素材には建築や家具、樽など紀元前から生活に密接に関係してきたオークの無垢材を使用。組構造なども中世からの伝統的な手法が用いられた。


植物をモチーフとしたテキスタイルはモリス紹介の代表的な商品の一つである

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